図書館は、図書館法などの関係法令により、「一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーション等に資する」ことを目的とする施設で、刻一刻と変化していく社会情勢の中で、個人が自主的に“知り”、“学び”、そして、“楽しむ”ことのできる、地域の身近な情報拠点としての役割を果たすことが求められています。
こうした中、秦野市立図書館では、現在の場所に移転してから30 年を迎えた平成28 年に、変動する社会情勢の中でも継続的に図書館サービスの充実を図ることを目的として、図書館独自の計画となる「秦野よむよむプラン2016(秦野市立図書館基本計画)」(以下「基本計画」という。)を策定しました。
この基本計画は、平成28 年度(2016 年度)から令和7 年度(2025 年度)までの10 年間を計画期間と定め、平成28 年度からの5 か年を前期、令和3 年度(2021 年度)からの5 か年を後期とし、それぞれの期間で具体的な取組みを示すものとなっています。
令和2 年度(2020 年度)をもって終了する基本計画・前期計画(以下「前期計画」という。)での取組みを踏まえ、前期計画に掲げた基本理念を継承しつつ、厳しい財政状況や多様化するニーズ等の中で、更なる図書館サービスの充実を目的として、計画的かつ効率的な取組みを図るため、基本計画・後期計画(以下「後期計画」という。)を策定しました。
この後期計画は、基本計画期間中の取組みや検討に対する評価等に基づき、今後の図書館のあり方や具体的サービスの実施について示す実施計画の礎となる重要な計画になります。
本計画の計画期間は、平成28 年度(2016 年度)から令和7 年度(2025 年度)までの基本計画期間10 年間のうち、後期5年分(令和3 年度から令和7 年度まで)
秦野市立図書館は、全ての市民の知る自由を保障し、性別・年齢・言語などを問わず誰もが生き生きと学ぶことができるような、生涯学習活動を支える地域の情報拠点となり、人生をより深く豊かなものとするため「だれでも・いつでも・どこでも・どんな資料でも」を念頭に置いた読書活動推進の拠点として、また、人と人が出会える交流の拠点となり、子どもたちの成長を支え、地域を支え、文化や知識を次世代へつなげていく活動の拠点でありたいと願っています。
時代の変化に柔軟に対応しながら、市民ニーズに応えられる図書館であり続けるため、前期計画で掲げた「秦野市立図書館のめざすもの(基本理念)」とSDGs の目標を基に、引き続き図書館サービスの向上に努めます。
基本理念を実現するため、前期計画で示した基本方針を見直し、図書館において取り組むべき業務分類をより分かりやすくかつ簡潔にする目的で、Ⅰ図書館サービス分野、Ⅱ図書館の運営体制分野、Ⅲ施設設備の更新・維持管理分野の3 分野に大別し、さらに、Ⅰの図書館サービス分野を⓵市民の生涯学習への支援、⓶子ども読書活動の推進、⓷郷土文化の普及・継承の3 部門に分け、全体で5 項目の基本方針を掲げ体系的に取り組みます。
1 市民の生涯学習への支援
2 子ども読書活動の推進
3 郷土文化の普及・継承
4 効率的で質の高いサービス提供体制の確立
5 図書館施設の長寿命化と滞在空間の整備
図書館が地域の身近な情報拠点としての役割を果たしながら、社会情勢とニーズの変化を的確に捉え、本計画上に位置付けた図書館サービス施策を推進・展開していく必要があります。
また、図書館サービスは、年齢や性別・言語などを問わず、全ての方に利用していただける環境の整備も同時に推進していく必要があることから、関係団体や市民等との連携・協働体制の構築を図り、実施した施策の進行管理や評価などを適切に行いながら計画を進めていきます。